アドラー博士が教える子どもを伸ばすほめ方ダメにするほめ方
アドラー博士が教える 子どもを伸ばすほめ方 ダメにするほめ方
こちらもアドラー心理学の育児書なので、納得できることばかりで読みやすかったです。
よく聞いた話もあれば、いままでにない考え方もあり、面白く読めました。
"競争することや、順位がつくこと自体がいけないのではありません"(アドラー博士が教える 子どもを伸ばすほめ方 ダメにするほめ方 p188)
考えがすぐに二極化してしまうわたし。兄弟で比べない、他人と比べないなどを最近は意識しているのですが、競争自体を悪いことだと思いかけてしました。
世の中、順位や競争があって当たり前。その中で勝ったら「良かったね」でいいし負けたら「じゃあ次どうしようか」と考え、「かわいそう」などと思う必要はない、とのこと。
たとえ負けても再度たち上がる「打たれ強さ」を身に着けていくために、子のことを信じて応援してあげればいいのですね。
また「ほめてほめて」とせがんでくる子への対処法も書かれていました。
まさに最近わたしが悩んでいたことです。「すごい?えらい?いい子?ほめて!」と言ってくる娘。
何かお手伝いをしてくれたときはこちらから先に「本当に助かるな、ありがとう」や「おかげで他のこともできて嬉しい」などの言葉をかけるのですが、そういう聞き方をされたときに言葉につまっていました。
こちらの本ではそんなとき「どういうところをほめてほしいの?」と"行動"に関心を寄せていることを告げ、子が言ったまんまを「それはとてもいいことだと思うよ」と行動を褒めるという方法が紹介されていました。
また「いい子?」といった質問には素直に「どんなときもいい子だと思ってるよ」と言って安心させてあげて「次に大事なのはいい行動ができるかどうかね」と付け加える、とのことでした。
「人からよく思われること」をするのではなく、人のためになることをするのが大事。
これを教えるのがとても難しいのですが、年齢とともに言葉を変えながら上手に伝えていけたらなと思います。
"お母さんがもっと自分を好きになってください"(アドラー博士が教える 子どもを伸ばすほめ方 ダメにするほめ方 p223)
これは本当に最近実感します。まず自分自身が「自分の存在が大事」と思えないと、子ども達にも「あなたの存在が大事」と思うのは難しい。
自分で「もっとちゃんとしないと、完璧じゃないと…」などと考えていたら子どもにも同じことを押し付けてしまいます。
実際、上の子にはこういう考えを押し付けていたなぁと反省しています。
最近は少しづつ考えを変えられてきました。
子どもがお茶をこぼしたら目くじらを立てていた数年前。今は「拭いといてね」の一言で終わりです。
精神的にとても楽です。あの頃は本当に余裕がなくて追い詰められていたなぁと思います。
もちろん今でも余裕をなくして怒ることもありますが、確実に減ってきているし「あ、イライラしてるな」という自覚があります。
アドラー心理学と出会えて本当に良かったのです。
アドラー心理学の育児書を見つけたらまた読んでみます。