叱らない子育て(岸見一郎)


叱らない子育て

「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」の著者である岸見一郎先生のアドラー心理学による育児本です。
たしか数年前に読んだ気がするですが、あまり内容を覚えていませんでした。
ですが、最近「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」を読んでアドラー心理学を少し理解した上で読み直してみるととても良かったです。
もともとアドラー心理学を少しでも知っている人からしたら内容が入ってきて読みやすいと思いますが、アドラー心理学を全く知らない人からしたら少し理想論のように感じるかもしれません。

上記二冊に比べると文字数も少なく文字も大きいので、時間のない人でもさっくりと読めます。
岸見先生自身の育児のエピソードが入っていたのが個人的には良かったです。
600万部も本を売ったすばらしい先生でもおんなじ親なんだなぁと感じました。

「ほめない」「叱らない」は最近育児本をよく読む中でたびたび目にするので自分の中に意識としてはあるのですが、
『注目』に関しての考え方はとても新鮮でした。

"同じ行為の適切な面に注目することが同時に、その行為の不適切な面に注目することにならないようにすればいいのです。"(出典:叱らない子育て 86p)

先日、娘が音読の宿題が出たときに気分が乗らなかったようで、いつもははっきりと声を出すのにその日は蚊の鳴くような声で音読をしていました。
夫はわたしに「マギ子ちゃん、ちょっと聞いてあげて。これどうしたらいいの?」と困ったようにいうので聞いてみると、たしかに読んでいるのに気が付かないくらいの小声でした。
以前の自分なら「声が小さい! いつもはちゃんとできてるんだからふざけてないではっきり読みなさい!」とできていないことを指摘していたと思いますが「今日も読めたね」とできていたことを伝えてみました。
すると、娘のイライラしていた表情がふっと和らいだことに気づきました。
そこで「次は声の大きさも気をつけてみてね」と声をかけると「うん」と素直な返事が帰ってきたので、わたしも嬉しくなりました。

もちろん毎回正しい声掛けができるわけはないですし、叱らない方がいいとわかっていても怒ってしまうことも多々あります。
しかし、余裕のあるときだけでも実行していって少しずつ叱らない子育てをやっていけたらいいなと思っています。
実際、叱る回数が減るとストレスも減りました。
とはいえ、余裕がなくなるとつい今までしていた言葉使いをしてしまうので、マメに読み返して実行していけるようにしたいです。

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